
【2018年7月4日追記】2018年7月3日、ハワイ州知事が法案に署名し、成立した。2021年1月1日から施行する。
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ハワイ州議会は2018年5月1日(火)、一部の日焼け止め商品の販売・流通を禁止する法案を可決した。
法案には共和党議員4人が反対したほか、一部の企業や団体が反対していると伝えているが、州知事が署名した場合は2021年1月1日から新たな法律が施行される。
対象となるのは2種類の化学成分、オキシベンゾン(Oxybenzone)またはオクチノキセート(Octinoxate)を含む製品。
オキシベンゾンまたはオクチノキサートを含まない日焼け止め製品は対象外となる為、すべての日焼け止めが使用できなくなる訳ではない。また含んでいた場合でも、医師から処方された日焼け止めについては対象外となる。
研究では紫外線対策に効果のあるオキシベンゾンには、サンゴへの悪影響があることが明らかになっている。白化現象や栄養不足、またDNAへの悪影響もあり、サンゴ礁の破壊に繋がっているという。
市販の日焼け止めでは、3,500以上の製品がオキシベンゾンを含むという調査結果もあり、今後は対象となるオキシベンゾンとオクチノキセートを含まない製品が広がりを見せる可能性がある。
サンゴを守る取り組みとしては、ハワイアン航空が悪影響のある化学薬品を使用していない商品を販売する RAW ELEMENTS USA の日焼け止めサンプルを北米=ハワイ路線で配布。また機内でサンゴ保護に関する映像を用意する取り組みを行った。
同法案が施行されれば、サンゴ保護を目的として特定の成分を含む日焼け止めの販売が禁止されるのは、全米で初となる。
ビーチ以外でも日焼け止めを使用する機会の多いハワイ。この機会に、ふだん使っている日焼け止め製品の成分表をチェックしてみては。